パリを発つ前に「ザ・トライブ」を観てきた

日本でもちょっと話題になっていた映画、ザ・トライブ。「カンヌ国際映画祭2014 批評家3冠」をはじめに世界中でたくさんの賞をとっています。

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この映画は、セリフが全部ウクライナ手話(!)という異色の作品です。これなら日本で観てもフランスで観ても同じだよねってことで、一足早くパリで鑑賞してきました。といってもウクライナ手話は全く分からないけど…

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暴力ありセックスありと結構刺激的な内容です。パリでもR18指定されていました。

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フランスどころか海外で映画を観るのは初めての体験なので、ドキドキ。。

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人少なっ!平日だと人が少ないのはどこでも同じですね。

以下、感想文です(ネタバレ無し)。

上映時間が132分と長めで、結構疲れました。カメラワークが独特で、1カット1カットが長いのが印象的でした。あと同じろう者なのに手話がほぼ理解できなかったことが非常にもどかしかったです。何を言いたいのだろうと観ながら考えていくのは楽しかったですが。

なんというか、妙に新鮮な印象を受けました。と同時に、なぜこの映画は最初から最後まで字幕が無いのか?という疑問に対する答えも見つかった気がします。

一般的に、映画の鑑賞者は音声(または手話)の意味が分からないときに、字幕があるとその字幕をさっと読みますが、読んでいる間はセリフを発している人の表情を一部始終見ることが難しいです。私はハリウッド映画のほかに字幕付きの邦画もよく観るのですが、字幕を見ている間に、出演者の表情の微妙な変化が1コンマでも見られなかったりすると、もったいない気持ちになることがあります。

手話は言語で、手の動きだけでなく、表情にも文法的に重要な要素を持っています。目線や顔の向きで意味合いが全く異なってきます。なので、あえて字幕を省くことで出演者の微妙な表情の変化に注目してもらいたかったという狙いもあったのでしょう。

仮に全ての手話に字幕が振られていたら?

全く印象の異なる映画になっていただろうし、手話が持つ多彩な表現力がダイレクトに伝わらなかったんじゃないかなと。そういう意味では字幕を付けなかったのは正解だったと思います。出演者の演技もめちゃくちゃ体当たり的で凄かったなぁ。あえて残念な点を挙げるとしたら、残虐性。見てて痛いし、ずしーんと来ます。暴力が苦手な人はオススメできないですね。。

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さて、ヨーロッパの旅もパリで終わりです。

パリでは美術館やスイーツ尽くしの日々でした。特にスイーツうまかったなぁ。。

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夕日をバックに輝くエッフェル塔。結局エッフェル塔には行かなかったなぁ。というか凱旋門でお腹いっぱい(笑)。またパリに来た時は登ってみたいです。

明日は、飛行機(AC881)に乗ってカナダのトロントに向かいます。午前11時発、同日午後13時着のフライトです。時計としては2時間しか進んでいないのですが、時差の関係で実際は8時間という長いフライトです。さようならヨーロッパ。つづく。



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