火葬場とプージャー
この日のバラナシはあいにくの曇天でしたが、そのおかげか割と涼しく、ゆっくりと散歩気分で川沿いを歩いていけました。これが本当に飽きなくて、楽しかったです。
牛たちは周りの人間などお構いなしに闊歩しているし、
クリケットしている子どもたちは観光客などお構いなしに振り回しているし、
ヤギはいちゃいちゃしているし、
子供たちは相変わらず何でも遊びの道具にしているし(発泡スチロールを使って滑っていました)、
こんな場所でもおばさんはヨガしているし。
歩いていて光景がどんどん変化していくので、飽きないです。
そのまま火葬場(マニカルニカー・ガート)のあるところまでたどり着くと、雰囲気が厳かなものに一変。ガイドブックにも書いてあったように、ここは撮影厳禁の場なので、カメラをバッグにしまっていましたが、途中、二人くらいのインド人からここはカメラ駄目だと入念に言ってきたくらいなので、神聖な場というのがひしひしと伝わってきました。
ここのガートは、24時間ずっと火を絶やさずに(3000年以上続いている説もあるとか…)、死者を燃やしているところです。タイムリーなことに、白い布にくるまれた遺体が、ガンガーに浸されて燃やされるところで、煙がもくもくとしていました。なんとも言えない臭いでした(髪の毛をストーブで燃やしたような感じに近いかも)。
後から知ったのですが、白い布は男性、オレンジ色の布は女性で、燃やし始めてから、完全に燃え尽きるまで3時間はかかるそうです。燃えている間は、死者の周りを犬や牛が群がっていて食べるつもりなのか異様な雰囲気でした。
ここには当然、薪を切ったり死者を燃やしている人たちがいるわけですが、一体彼らはどうやって生活をしているのかと疑問に思っていたので、これも後から調べてみました。彼らはカースト制でもっとも地位が低いドーム(火葬人)というジャーティ(世襲の職業)だそうです。
生まれつき職業が決まっているなんてと思いましたが、互いに異なる職業の仕事をしてはいけないという暗黙のルールがあって、それが逆に生活保護にもつながっているらしいです。このあたりインドの深い闇を見た気がしました。
火葬場を1時間くらい眺めていましたが、もういいかなと思ったところで、子どもたちがクリケットしているところまで歩いて戻り、暗くなるまでボーっと眺めて、18時半くらいになった頃にプージャーを見に行きました。
このおじさんが良い味出していました。プージャーはヒンドゥー教の儀式で、なんと毎晩欠かさずにやっているそうです。いやはや宗教のチカラは凄い。。
時間が迫ってくるとインド人でいっぱいになってきました。
儀式は五人の男がゴレンジャーみたいな感じでカッコ良かったです。
炎の光と煙の動きの組み合わせが幻想的でした。
河方面を見ると、ボートに乗って見ている人でうようよ。。
プージャーが終わった頃には、もうすっかり暗くなっていました。
この日の晩飯は定番のSpicy Bityでスープとピザ。とても濃ゆいバラナシの一日目でした。
火葬場でトラブルに遭わなくてよかったね・・・。ウチは火葬場で思いっ切りトラブルに遭ったっていうか、正確に言えば10人以上のインド人達に軟禁されましたよ。「金500ルピーよこせ!でないとガンジス川に沈ませてやるぞ」と脅されたので。(^_^;)
それは災難でしたな。10人以上は怖いですね。。
本当、何も無くて良かったです。
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